Research for an Active-caster Add-on Drive for Motorizing a Manual Wheelchair

近年の少子高齢化により,高齢者の割合は年々増え続けてき ており,2030 年代には 3 人に 1 人が高齢者となる高齢化社会 が到来すると予想されている [1].そのような社会においては, 高齢者自身による移動を支援し,介助者・介護者の負担を軽減 するための移動支援システムが求められると考えられる [2]. その移動支援システムの一つとして代表的なものは,電動車 いすである.電動車いすはこれまで障害者に多く利用されてい たが,最近ではハンドル型電動車いす(セニアカー)といった 高齢者が利用することを目的として製作されたものから,ジョ イスティック標準型といった本来障害者が利用していた車いす も高齢者に多く利用されている.これらの電動車いすは,蓄電 池が一定電圧以下まで放電した場合には移動ができなくなると いった欠点がある.また,蓄電池やモータの重量が大きいため, 長距離の移動では公共交通機関や車いすを収納することができ る大型の車両を利用することが必要となるが,現状でそれらが 気軽に利用できる環境が整っているとは言い難い.しかしなが ら,駆動輪の配置の自由度が高いことから,4輪車の前輪を駆