Electrochemical ion chromatography using pretreated glassy carbon powder column.

カラムの分離特性を変化させる目的で,電導性カラムを用いた電気化学的イオンクロマトグラフィーを開発した.酸化的前処理により多孔質化したグラッシーカーボンは分極することによりイオンを吸着することができる.このカーボン粒子を充てんしたカラムは,その電位を負にすれば陽イオンを静電的に吸着し,正にすれば吸着されたイオンは可逆的に脱着する.このようなカラムを用いて幾つかの陽イオン,陰イオンの分離を試みたところ,その保持時間にカラム電位依存性が観測された.すなわち,陽イオンでは電位の減少と共に溶離が遅れ,陰イオンでは逆であった.更に表面を液膜で被覆したカーボン粒子カラムについてもその挙動を検討した.