Making Things by using Agile System Development Method
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27 1.はじめに 明治時代,工部大学校の初代校長Henry Dyerは,工 部大学校の講義においても教科書を中心とした教育は 二義的なものとし,実際の博物館の設計,工場の設計 等理論と実践の関係を教授し,独創的な思考と観察の 習慣を身につけさせる様にトレーニングした.また, MITの形成過程を調査したFread Hapgoodは,実地の 問題解決空間に取り組んだ結果,現在のMITの姿にな ったと述べている.MITの築いてきた市民を含むも のづくり文化を継承して,Neil Gershenfeldはfab labs (fabrication labs)の提案を行っている. 近年,国内外の高等教育機関においてPBL(Problem Based Learning)教育の重要性が指摘され,様々な 試みがなされている.高専においては,創造性,地 域連携の観点から,エンジニアリングデザイン,PBL のコアカリキュラム化に取り組んでいる.木更津高専 では専攻科の問題解決技法の科目が9年目を迎え, 地域企業からの課題に学科の枠を越えてチームを編成 し,アクティブラーニングを実践している.また,情 報工学科では2009年にストラタシス社の3Dプリンタ Dimension BST 768を導入し研究教育に活用してお り,2013年にはキーエンス社のAGILISTAとストラタ シス社のObjet30 Scalarを導入し,学科で3台の3D プリンタを有し研究教育や授業などで活用している. 本稿では,アジャイルなシステム開発の考えに基 づいた,木更津高専での研究教育や授業,公開講座に おける3Dプリンタとオープンソース・オープンハー ドマイコンの活用例とその効果を示し,ほぼ全てのも のをつくる,ものづくり教育の現状を報告する. 2.アジャイルシステム開発 技術の発展に伴いものづくりの環境が変わり始めて いる.特に,プロトタイピングツールとオープンソ ース・オープンハードが研究・教育の場に大きな影響 を与え始めている.ソフトウェアの設計開発におい てアジャイルソフトウェア開発が発展しつつあるが, ものづくりの場でもハードウェアにおけるアジャイル な開発が重要になってくると考える.工学技術者が取 り組むべき実践的な課題の中には,予測困難な問題や 頻繁な仕様変更などが多く,反復開発を前提としたア ジャイルソフトウェア開発を,ハードウェアを含むシ ステム全体に適用する利点は大きい.これまではハー ドウェア開発をアジャイルに実施することは難しかっ たが,PCだけで設計開発まで行えるプロトタイピング ツールや簡単に扱えるオープンソース・オープンハー ド環境が提供されるようになり,アジャイルシステム 開発がものづくりを専門としない一般層や学生のレベ ルにおいても可能となってきている. 脳機能解析や植物工場等での未知の要求の定まらな い情報計測制御システムの実現時に,一般的なライフ サイクルプロセス(定義,仕様書作成,機構設計,ソ フト設計,ハード設計,製作,単体テスト,複合テス ト,フィールドテスト,検査,納品,保守)を適用す ることは,危険である.なぜなら,変更があったとき 2014 年3月 31 日受付 ※1木更津工業高等専門学校 ものづくりにおけるアジャイルシステム開発の実践
[1] Neil Gershenfeld,et al. How to Make Almost Anything , 2012 .