Comparison of usefulness of midazolam with that of diazepam in a modified NLA

全身麻酔下で手術を受ける患者234例を対象に, NLA変法における麻酔導入•維持薬としてのミダゾラムの有用性をジアゼパムと封筒法で比較検討した. 前投薬として, 硫酸アトロピンと塩酸ヒドロキシジンを麻酔導入1時間前に筋注投与した. 導入時にミダゾラム0.2mg/kgまたはジアゼパム0.2mg/kgを静注投与した後, ペンタゾシン1mg/kgを投与した. その結果, 麻酔導入の円滑さ, 深度, および血管痛においてミダゾラム群がジアゼパム群に比し, 有意に優っていた. 術中の vital signs の変動, および術後の経過 (覚醒, 自発呼吸の開始, 健忘効果) は, 両群間で有意差は認められなかった. また, 副作用および臨床検査ともに両群とも問題となるものは認められなかった.以上の効果と安全性の両面から, NLA変法においてミダゾラムはジアゼパムより有用性が高い薬物であると評価された.