Diagnosis and Remediation of Learning Disabilities

learning disabilities (LD) は, 治療教育的配慮を必要とする認知能力障害を前提に1960年代にアメリカで提唱された概念である.その背景にはMBD (微細脳障害) を始めとする既存の学習障害とは異なる認知能力の偏りから生ずる学習上・行動上の不適応の症状があった.発達に伴って生起する多彩な症状に対しての治療は, 感覚運動訓練, 言語治療, 治療教育と多岐にわたっている.ここでは, LDの主たる問題である言語を中心に, LDの診断を (1) 他の認知障害との鑑別診断 (2) LDのサブタイプにっいて述べた.LDの治療にあたっては言語の概念化の過程における非言語的な役割りの重要性を考慮しての言語治療が必要であると考える.