Effect of Motion of Floating Platform on the Strength Design of Floating Wind Turbine

1.は じめに 地球温暖化問題への対応、エネルギー源の確保は わが国 とって重要な課題である。風力エネルギーの 利用がこの課題に貢献す るためには、わが国の領海、 排他的経済水域の洋上に賦存す る膨大な風力エネル ギーの利用が不可欠である。沿岸近 くに限っても、 わが国の電力需要の大きな部分をまかなうだけのエ ネルギー量が賦存 している。 わが国沿岸の海底地形は沖合に向けて急速に深度 を増すため、浮体式洋上風車の開発が必要である。 これまでに多くの浮体式風車コンセプ トが提案 され てきた1-7)。Fig.1に代表的なコンセプ トを紹介する。 これまでの検討では、動揺の小さな浮体を開発す る ことにより、陸上風車をそのまま転用することが前 提 とされてきた。 しかしなが ら、本来は風車と浮体 の設計を併せて検討することが必要である。 本研究では、風車翼に生 じる空力荷重に加 えて、 浮体動揺によって付加的に生 じる荷重を明らかに し、 浮体式風車の設計における浮体動揺 と翼および翼支 持構造の強度設計の関係 を明 らかにす る。まず、浮 体動揺によって翼に生 じる荷重を定式化 し、その妥 当性を実験によ り検証する。 さらに、この荷重増加 が翼や翼支持構造の強度設計に及ぼす影響について、 最大荷重、疲労荷重の観点か ら検討 を加 える。基礎 的な検討 として、正弦波状でタワーを動揺させこれ により、最大荷重および疲労荷重の増加量、翼断面 係数の必要増加量について検討 し、浮体の動揺設計 と風車の強度設計の関係について明らかにする。