Decrease in Aromatics Content in Motor Gasoline by O/W/O Emulsion Liquid Membrane Process
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2成分, 4成分および多成分系炭化水素混合物を原料として回分乳化液膜透過実験を行った。回分かくはん槽におけるエマルション側物質移動係数は原料の種類に影響されなかった。この結果を向流充てん塔の場合にも適用し, 既往の2成分系原料の場合の充てん塔内の物質移動係数の相関式により多成分系原料の場合のものも推定できると考えた。推定した物質移動係数を用いて乳化液膜プロセスによる自動車ガソリン中の芳香族含有量低減の計算を行った。本プロセスにより改質ガソリン中から芳香族およびベンゼンが良好に除去され低芳香族改質ガソリンが得られる結果となった。また, 全芳香族含有量を大きく低減せずベンゼンのみを除去できる結果も得た。蒸留による溶媒回収の所要エネルギーがプロセス全体のエネルギーの大部分を占めていた。これに比較し非常に小さい所要エネルギーの蒸留により, 透過成分中の芳香族を高純度まで濃縮できる結果となった。従来の改質ガソリンに代わる自動車ガソリン混合基剤として本プロセスからの低芳香族改質ガソリンを用いることにより, 芳香族およびベンゼンの含有量を, あるいはベンゼンの含有量のみを良好に低減した自動車ガソリンが得られる結果となった。以上より, 本分離法が実行可能であることを示し, これを自動車ガソリン中の芳香族低減法の一つとして提案した。