Secondary Screening for Lung Cancer by Helical CT

ヘリカルCTを用いた肺癌2次検診を行い, 導入当初より4年間の2次検診受診者389名中の要精検受診者49名につき, 臨床所見並びに間接, 直接X線写真との描出能を対比検討した.49例中, 悪性例は18例であった.17例は気管支鏡やCT下肺生検で診断された.残り1例は経過観察とした症例で, 経過観察中9カ月後に増大を認め, 開胸肺生検で肺癌と診断された.径1cm未満の生検困難例 (10例) は全例経過観察 (2~22カ月) としたが, いずれも増大傾向はなかった.またX線写真では読影困難で, CTで初めて腫瘤影を発見された症例は, 間接写真で7例, 直接写真で9例あった.悪性腫瘍は全例, X線写真とCTで読影可能であった.要精検例の中には, 侵襲的生検を行わずに経過観察で対処できる例も多いと考える.また今回, CTで初めて発見された肺癌例はなく, ヘリカルCTによる2次検診の有用性については, さらに検討が必要である.