Method for assessment of mental stress during high-tension and monotonous tasks using heart rate, respiration and blood pressure

本研究では, 精神作業ストレスを心拍, 呼吸, 血圧という自律神経系指標を用いて評価する方法に関して報告する. また, 精神作業ストレスとしては, 緊張作業ストレスと単調作業ストレスの2種類を取り上げて評価の可能性を検討する.緊張作業ストレスを模擬した課題には, トラッキング作業を用い, 課題前の被験者への教示によってストレスレベルに違いが生じるようにした. その結果, 課題負荷による交感神経系賦活, 副交感神経系活動の低下が認められたが, 教示による負荷の効果の差がみられたのは心拍だけであった.単調作業ストレスを模擬した課題にもトラッキング作業を用いたが, 単にトラッキング作業を繰り返すよう教示し, 課題の繰り返しは8回とした. 単調作業の繰り返しによる作業ストレス反応として, 作業の繰り返しで被験者のイライラ感, 退屈感, 嫌気が増すことにより, 血圧の上昇, ため息などの不規則な呼吸の増加, これを反映する心拍の Mayer wave 成分の増大がみられた.