ANALYSIS ON ROAD TRAFFIC SITUATION OF TRAVEL TIMES AND ROUTES OF CARS UNDER THE DOWNPOUR DISASTER IN TOKAI AREA

本研究では, 2000年9月11日夕刻に名古屋市域を中心に発生した東海集中豪雨における交通麻痺状況下において, 人々の帰宅交通行動がどのような状況であったかを, 特に自動車交通に焦点を当てて調査分析した. 本研究の結果から, 東海豪雨が帰宅時間帯に重なったことから, 徒歩速度と同程度の自動車走行を余儀なくされ, 出発地から目的地までの経路全体に渡って激しい渋滞に巻き込まれた様子が明らかとなった. また, 豪雨と帰宅交通のピーク時間帯に出発した車両と豪雨が収束した後で出発した車両とが結局同じ時刻に到着するという事例が多く確認されているなど, 降雨量の動きと交通量の状態を考慮して運転を控える等, 慎重に行動をとる重要性が改めて確認された.