Low Temperature Properties of Asphalts for Pavements

本研究は, 2種の舗装用アスファルトの製油所またはデポから舗設された舗装体より回収したアスファルトに至るまで一貫して主に森吉ぜい化点試験を実施し, このぜい化点が採取した場所や日時等によりどの程度変動するかについて検討している。実験の結果, 以下の点が明らかにされた。低温ひびわれ防止用に作成された柔らかいアスファルトのぜい化点は全体にバラツキが少ない。また, 2種のアスファルトのぜい化点は互いに著しく異なり, これらのぜい化点は採取した場所や日時により変動し, これらのアスファルトの移動と共に次第に高くなり, ぜい化点の変化量は必ずしも針入度や軟化点の変化とは対応していない。一方, プラント採取のアスファルトのぜい化点は薄膜加熱試験後および回収アスファルトの各ぜい化点と極めて似た値となり, 回収アスファルトのぜい化点はプラント採取のアスファルトのぜい化点の動きにも対応して動く。