Outline of CMOS Annealing Machine

IoT (Internet of Things) が一般的となり,実社会に あるさまざまなセンサにおいて多くのデータが収集さ れ,それに伴い,そのデータ処理を行うために必要と なる計算量は増大している.一方で,半導体の微細化 は終焉が近いと言われており,従来のノイマン型計算 機の性能向上は頭打ちとなっており,それにともなっ て,データ処理に使える計算処理能力の伸びも鈍化し ている.また,従来のノイマン型計算機による処理は 逐次的処理であり,収集されたデータから返される単 純な計算結果を求めたり,シミュレーションに用いる ことが主であったが,例えば解決しようとする社会課 題が組合せ最適化問題に置き換えられる場合,膨大な パラメータに対する解の候補が指数関数的に増大する 組合せ爆発が起こり,従来の処理では実用に向かない. また,IoTシステムにおけるリアルタイム処理ではよ り高速な処理が必要となる.そこで,こういった最適 化処理を実社会に組み込む上でこれまでと全く異なる 新しいコンピュータが提案されている [1], [2].その一 つとして,組合せ最適化問題を効率良く処理するため に,磁性体の振る舞いを表す統計力学上のモデルであ