A Case of Thalamic Anaplastic Astrocytoma with Subcutaneous Metastasis to the Scalp

症例は既往歴のない 12 歳の男児.2 週間続く頭痛と嘔 吐で近医を受診したが,血液検査で異常はなく経過観察 となった.その 17 日後に嘔吐後の傾眠が遷延したため 当院に救急搬送となった.来院時の意識は Glasgow Coma Scale;E1V2M5 で,瞳孔不同はなく神経脱落症状 もなかった.CT で左視床に出血を伴い淡く造影される 腫瘤性病変と脳室拡大がみられた(Fig. 1A).内視鏡的 生検を施行し,両側側脳室にドレーン(external ventricular drainage:EVD)を挿入した.まず左前頭の穿頭孔か ら側脳室前角にドレーンを留置した.次に右前頭から同 側前角を穿刺し軟性鏡で脳室に膨隆した腫瘤の生検を 行った.生検に伴う出血は乏しかった.その後,同穿頭 孔からドレーンを挿入した.ドレーンは穿頭孔から後方 へ向け 2 cm の皮下トンネルを介し留置した(Fig. 1B). 術直後 CT で腫瘤増大があり瞳孔不同が出現したため左 前頭側頭開頭でナビゲーション支援下に腫瘤とゼリー状 の血腫を摘出した(Fig. 1C).視床の腫瘤であり摘出は