Development of Check-sheet for Children's Usage of IT

1.は じめに 子 どものIT (Information Technology)利 用 が 学校 や家庭 で急速 に広 ま ってい る。イ ンターネ ッ トに代 表 され るITの 利用 は学習 の効率化な どに 多大な貢献 を してい るが、その一方 で、視力や調 節 力な どの視機能や 、 自律神経 系、脳機能 の成長 な ど、子 どもた ちの健 全な発育 に深 刻 な影響 をお よぼす ことが危惧 され てい る。 家庭にお ける子 どものIT機 器 の利 用実態調査1) では、多 くの児童が テ レビ ・ビデオ、ゲー ム機 、 パ ソコ ンな どの機 器 を短 い視 距離 で連続 的 に長 時間使用 しているな ど、正 しくない使用実態 を明 らかに し、こ うした機 器の使用 に人間工学的配慮 の必要性 を提言 している。 そのためにはまず 、子 どものIT機 器(パ ソコン だけでな く、テ レビ ・ビデ オ、ゲーム機 も IT機 器 に含 めてい る)の 使 い方の 良悪 を把握す る必要 がある。そ こで、保護者 が簡単なチ ェックによっ て、子 どものIT機 器 の使 い方の良悪 を把握す る こ とが できる評価 シー トを開発 した。本報 では開 発 した評価 シー ト、その使 い方 、試 用テス トの結 果 につ いて紹介す る。 2.IT機 器 の使 い方評価 シー ト 2-1.評 価 シー ト 図1に 開発 した評価 シー トを示す。子 どもが家 庭で利用す るIT機 器 全般 の使 い方について、姿 勢、視距離、使用時間 、明 る さな ど、計17項 目 を5段 階で評価 してゆき、最 終的に総合判定 を行 うこ とがで きる。 2-2.特 徴 1チ ェ ック リス ト形式 による容易 な使用性 評価者 を保 護者 としたため、容 易に使用 できる こ とが重要 と考 えた。子 どものIT機 器 の使用状 況 を観 察 しな が ら短時 間でチ ェ ックで き るチ ェ ック リス ト形式 が採用 されている。評 価項 目も平 易 な表記 とし、計算手続き も簡 単であ る。 2使 い方の良悪 の総合判定だけでな く、17項 目 につ いて も判定 でき、問題点 を細か く把握で きる。 3 科 学的研 究結果 や推奨 条件 を反 映 させ て評 価項 目 ・評価基準 を設定 してい る。また改善の方 向が評価基準 の中で示 されている。 2-3.使 い方 子 どもの 日常 の IT機 器の使用状況 を観 察 しな が ら、最 も該 当す る評価基準 にチ ェ ック し、点数 化(2~-2点)す る。評価 シー トの右列 に点数 を記 入 し、それ らの合計点 を17で 除 して総平均点 を 算 出す る。総平均 点を評価基準に照合 す ることに よ り、「まった く安心」「ほぼ安心」「やや危 険」「か な り危険」 「非常 に危険」の5段 階の総合判定結 果 を得 るこ とが できる。 3.試 用 テス ト 3-1.試 用テ ス トの概要 横 浜市 釜利谷 地 区に在住 の小 中学 生 を もつ保 護者25名 に評価 シー トの試 用 を依頼 した。 対象 児童 ・生徒 は6~15歳(平 均10.7歳 、SDI.8歳)、 男女の 内訳 は男子15名 、女子10名 で あった。保 護 者 に評価 シー トを用いて、子 どものIT機 器 の 使い方 を評価 して もら うとともに、評価 シー トの 有効性、使 用性 、不備な点をアンケー トに よ り尋 ねた。試用テス トは平成16年12月29日 ~平成 17年1月6日 までの7日 間であった。 3-2.子 どものIT機 器 の使 い方 の評価結果 (1)判 定結果 の例 被験者全員 のIT機 器 の使 い方の良悪 を評価す ることがで きた。図2に 「やや危 険」 と総合判 定 されたケース を示す。0~-2点 を示す項 目が多数