REMEDIATION OF GROUNDWATER CONTAMINATED BY VOLATILE ORGANIC COMPOUNDS USING PUMP AND TREAT TECHNIQUE

本稿では10年以上の長期にわたって継続している地下水揚水法による土壌・地下水浄化対策の評価を行った. また, 汚染物質であるトリクロロエチレンの分解による自然減衰効果についても考察した. 現場では長期にわたる揚水処理を続けた結果, 汚染源及びその周辺の浅層地下水の浄化をほぼ完了した. その過程で汚染物質濃度が環境基準よりも高い時期には揚水量が増えると浄化率が上がり, 環境基準を下回り始めると浄化率の向上が顕著でなくなる傾向を示した. 一方, 自然減衰効果としては, 分解生成物のジクロロエチレン濃度がトリクロロエチレン濃度の約64%に保たれていること, および地下水濃度が環境基準値以下になるまでの修復期間が自然減衰効果により約2年は早まっていることが明らかになった.