A CASE OF LAPAROSCOPIC LUMBAR HERNIA REPAIR USING THE COMPOSIX KUGEL PATCH

腰部には腰三角という解剖学的抵抗減弱部位が存在するが,この部位にヘルニアが発症することは稀である.今回われわれは,右上腰ヘルニアの1例を経験したので報告する.症例は72歳,男性.右腰背部腫瘤を主訴に来院.右腰背部に柔らかい無痛性の腫瘤を認め, CTにて腰ヘルニアと診断し手術を施行した.手術は左側臥位で腹腔鏡を用いて経腹的にアプローチした.ヘルニア門は径2cmで腎周囲脂肪織の脱出がみられた.コンポジックスクーゲルパッチ®を留置してヘルニア門を閉鎖した.術後経過は良好で術後4日目に退院した.腰ヘルニアに対するコンポジックスクーゲルパッチ®を用いた腹腔鏡下手術は本例が初めてであり, tension freeの修復法として有用と考えられた.