Visualization of Ultrasonic Waves Propagating around Artificial Defects

ヘテロダイン式レーザープローブを固体表面上で2次元走査しながら表面弾性変位を検出し,コンピュータに取り込んだ各点の変位波形を基に任意時刻における二次元走査面上の変位分布を求め,これを時系列的にモニター画面上に連続表示するという方法で固体表面を伝わる超音波伝搬の様子を可視化した.空間分解能20μm,時間分解能1nsで超音波を映像化できる.汎用のパソコンを利用して,例えば縦横100×100点で構成される超音波画像を,100コマ／分で動画表示することが可能である.本手法を人工欠陥周りの超音波伝搬の可視化に適用した結果,欠陥まわりの超音波伝搬の様子を観察することができた.本可視化技術は表面が平坦で鏡面に研磨できる試験体に限られるが,どのような複雑形状のものでも可視化が可能で,超音波伝搬メカニズムの解明や超音波センサの音場評価のためのツールとして有効に利用できるものである.