A CASE OF GASTRIC VOLVULUS WITH DIAPHRAGMATIC RELAXATION IN AN ADULT PRESENTED WITH GASTRIC CANCER

胃軸捻転症の成人発症例は稀である.今回,われわれは成人の横隔膜弛緩症が誘因となった胃軸捻転症を合併した胃癌に対し,外科的治療を行った1例を経験したので報告する.症例は69歳,男性,健診にて施行した上部消化管造影にて異常陰影を指摘され,当院を受診した.胃内視鏡検査にて胃癌と診断され当院入院となった.胸部単純X線写真,上部消化管造影にて横隔膜弛緩症を伴う胃軸捻転症(間膜軸性)と診断,開腹手術を施行した.手術は幽門側胃切除, D-2郭清, Billroth-I法再建および横隔膜縫縮術(重層形成法)を行った.術後5年を経過したが再発を認めず,経過良好である.