Epoxy molding compounds with low thermal expansion coefficients.

エポキシ樹脂にフィラとして溶融シリカを配合した成形材料の成形性, 成形品の熱応力特性, 機械特性などに及ぼすフィラの形状, 粒度分布, 配合量, 表面処理の影響について検討した. 粒度分布を広げた球形溶融シリカは通常の角形溶融シリカに比べて配合量を10vol%以上多くしても同程度の溶融粘度, 流動性が得られた. フィラの増量により成形品の弾性率は上昇するが, 線膨張係数が大幅に低下するため複合域形品に発生する熱応力を大幅に低減できる. 球形溶融シリカは角形シリカを用いた場合に比べて成形品の機械特性が劣る. これはフィラとマトリクス樹脂の接着性が劣ることに起因し, フィラ表面をあらかじめカップリング剤で処理することによって改善できることが明らかになった.