OPTIMIZING THE DURATION, SURVEY INTERVAL, AND SAMPLE SIZE FOR A DISCRETE PANEL STUDY

離散時間パネル調査により行動過程の状態を繰り返し観測し, それら離散時点での観測値に基づき状態間遷移確率などの行動過程のパラメータを推定するとき, 多大な推定誤差が生じうる. パネル調査設計に当っては, この推定誤差による費用と調査費用の双方が考慮されねばならない. 本研究では, 推定誤差費用と調査費用の和を最小化する最適化問題として調査設計問題を定式化し, パネル調査の調査回数, サンプル数, 調査期間を決定している. さらに仮想パラメータ値を用いた数値計算の結果を示し, パネル調査の最適標本数は一般に考えられるより小きく, 調査間隔は密なものでありうることを示している.