A Study on a Design for Effective Evacuation Guidance Sign

住民避難誘導を目的とした標識のデザインが不適切 な場合、それは時として人的被害の拡大にも繋がりかね ない。このことから、避難誘導のための標識デザインは、 その意図とするメッセージが対象者に的確に伝わるよう 検討される必要がある。 従来までは、必ずしも上述のような問題意識のもと でデザイン検討されているとは思えないものも多数存在 していた。これに対して現行では、デザイン方針や理解 度試験の手順、さらには幾つかの標識そのものが JIS や ISO により標準化されるなどの動きもあるものの、依然 としてそれらとは別にそれぞれの関連機関が独自に検 討・考案しているものも少なくない。しかし、その結果 として一般住民の目に触れることとなる標識のなかには、 必ずしも大きな避難誘導効果を期待できないにとどまら ず、逆に適切な避難行動を阻害しかねない標識すら存在 するのではないかと考えている。 このような問題意識のもと本研究では、現状で考案 されている避難関連標識に対する理解度の現状を把握す ると同時に、避難誘導のメッセージが的確に伝わるため の標識デザインのあり方について考察することを目的と する。