The normal stages of embryonic development of the Medaka, Oryzias latipes

メダカの初期発生すなわち卵内発生の規準的段階については,す でに松井喜三氏(1949)の 報 告があって,そ の規準は広く守 られてい る。 しかし松井氏の観察には温度は必ずしも厳密に一 定されず(22°~24°C),pHに ついては何の記載もない。さらに実際の研究者たちから,松 井氏 の段階の一部はさらに細分 した方が適当であるという意見も出ている。 著者たちは25°±1°C,pH7の 条件のもとで,ヒ メダカの卵を飼育 しつつ,松 井氏の段階に したが って生体写真をとったので,こ こに報告する。 メダカの発生について常に変らぬ御指導を頂いている名古屋大学の山本時 男教 授,こ の観察 の動機を与えてくださった東京都立大学の団勝磨教授,お よび,要 約の部分の英文を校閲してく ださった東京教育大学の丘英通教授にあつく感謝する次第である。また,そ の貴重な未受精卵 の写真をこの報告に載せる事を許してくださった山内英五郎氏,ほ とんど全部の線画をかいて くださった青田健司氏,お よび,幾 多の技術的援助をしてくださった学生諸君にも心からお礼を 申しあげる。