Microwave Resonators and Filters Using Uniplanar Lines

マイクロ波・ミリ波共振器およびフィルタは,ワイヤレ ス通信機器において送受信には欠くことのできない受動回 路部品である 。それらに関する研究,開発の歴史は古 いが今もなお技術の発展は留まることを知らない。現在は, 低温同時焼成セラミックス (Low Temperature Co-fired Ceramics:LTCC)技術を用いた積層フィルタ等を中心に研 究,開発が行なわれている 。また,業界ではモノリシッ クマイクロ波集積回路 (Monolithic Microwave Integrated Circuit:MMIC),マイクロ波・ミリ波モジュールや高温超 伝導 (High Temperature Superconductor:HTS)回路の研 究,開発が脚光を浴びている。前者の2つの場合,用いる 素子や伝送線路の平面化は多少の損失を犠牲にしても必要 であり,後者の場合,回路パターンを超伝導膜を用いて基 板上の一平面で構成する場合が多く,マイクロ波・ミリ波 共振器およびフィルタにおいては平面化対応が一つの鍵に なると考えられている。たとえば,それらの要求に対して, コプレーナ線路 (Coplanar Waveguide:CPW) やスロッ ト線路 (Slot Line:SL) 等に代表される線路パターンを基 板上の一平面で構成可能なユニプレーナ線路が注目されて おり,共振器やフィルタへの適用について検討が行われて きた。しかし期待されながらもユニプレーナ線路を用いた マイクロ波・ミリ波共振器およびフィルタの実用化に関し ては,未だ発展途上状態にあり今後の動向が注目される。