Studies on Bisphenol A and its Origins in Leachates from Solid Waste Landfills

神奈川県内に設置されている一般廃棄物および産業廃棄物の最終処分場浸出水および処理水に含まれるビスフェノールA (BPA) の濃度を測定した。一般廃棄物最終処分場浸出水中のBPA濃度はく0.05~4, 960μg/L, その処理水はく0.05~19.8μg/Lであり, 濃度が高かった処分場では, 不燃ごみ・粗大ごみの破砕物と焼却灰を一緒に埋め立てていた。一方, 産業廃棄物最終処分場浸出水中のBPA濃度はく0.05~494μg/L, その処理水はく0.05~55.2μg/Lであった。埋立廃棄物の繰り返し溶出実験結果から, 検出されたBPAの多くが軟質の塩化ビニル樹脂 (PVC) に由来し, 降雨による洗い出しにより継続的に溶出する可能性が示唆された。また, 焼却灰と不燃ごみ破砕物を混合した繰り返し溶出実験により, BPA溶出量の増加が確認された。以上のことから, 浸出水中にBPAが検出された場合には, 気象条件等により濃度の変動はあるものの, しばらくその状態が継続することが予想された。