Simulation of Motion of Particles in High-speed Elliptical-rotor-type Mixer by Particle Element Method.

高速楕円ローター回転型複合化装置 (θコンポーザー) による複合化過程は巨視的な観点から明らかにされつつある. と同時に, 粒子間や粒子-装置間に作用する接触力や装置内の粒子挙動に関するミクロ的な検討は, 被覆粒子層の質の向上を図るうえで必要である. そこで本報では, θコンポーザー内での付着過程を解明する第一段階として, 核粒子の挙動のみに着目し, その運動を粒子要素法 (PEM) で3次元シミュレーションした. 核粒子として直径200μmの単分散球形粒子を装置内に仕込み, 核粒子に及ぼされる接触力や接触点数の変動を解析した.ローターをつけない装置内の粒子層のPEMにより求められた巨視的な運動と実測結果はよく一致しており, 用いた粒子要素法が妥当なことを検証した. 楕円型容器の長軸が水平に対し約45度に傾斜した状態で, 最も大きな圧縮が粒子層に作用していた. また, 核粒子に作用する各種の接触力のうち, ローターから受ける力が最も大きく, それはローターの回転速度に依存した. 以上のことから, 複合化状態を制御する上でローターの回転速度を制御することが重要であることがわかった.