The Reaction of Iodine with Partially Saponified Polyvinyl Acetate

普通のアルカリケン化法でつくられた部分ケン化ポリビニルアルコールの希薄水溶液は, ヨードでポリ酢酸ビニルと同様の赤色反応を示すが, 完全ケン化ポリビニルアルコールと酢酸の均一系反応でつくった部分酢化物は同一酢化度でも呈色しない。この原因を赤外線吸収スペクトルと水に対する溶解性と平行して調べた結果, ケン化反応時に起こるポリマー分子鎖に沿った残酢基の集団が呈色の原因になっていることを知った。そこで種々の条件でケン化作成した部分ケン化ポリビニルアルコールのヨード呈色を調べ, ケン化条件と残酢基の集団状態との関係を明らかにした。