A Parametric Study of Robot Arm Vibration by Simulation Analysis

現在, 産業用ロボットに用いられている制御法は, 駆動モータの回転角や角速度を検知してアームの運動を制御するセミクローズドループである.この様な構成のロボットシステムについて, アーム運動系のみならず, 制御系, 駆動系, および動力伝達系を含む総合的なシミュレーション解析を行った.その結果, ロボットアームに発生する振動とその低減法に関し, 以下の事項を明らかとした.(1) ロボットアームに発生する振動動力伝達系の剛性が制御系の剛性に比べて十分低い場合には, アーム運動系の最も低い固有振動が卓越する.これは, 各軸が剛体で, かつ関節にばねを設けた振動モデルの1次固有振動に一致する.関節のばねは, 動力伝達系の剛性と等しい.制御系の剛性が動力伝達系の剛性に比べて十分低い場合には, 制御系の剛性に起因する振動が発生する.(2) ロボットアームの振動の低減振動が制御系の剛性と動力伝達系の剛性のいずれに起因して生じているかをまず明確にする必要がある.動力伝達系の剛性に起因する場合には, これを上げる対策と制御系の剛性とダンピングを下げる対策が有効である.制御系の剛性に起因する場合には, 制御系のダンピングを上げる対策が有効である.

[1]  John M. Hollerbach,et al.  A Recursive Lagrangian Formulation of Maniputator Dynamics and a Comparative Study of Dynamics Formulation Complexity , 1980, IEEE Transactions on Systems, Man, and Cybernetics.

[2]  J. Y. S. Luh,et al.  Conventional controller design for industrial robots — A tutorial , 1983, IEEE Transactions on Systems, Man, and Cybernetics.