Study on Treatment System for Degradation of Phenol in the Presence of Copper Ion by Immobilized Cell

固定化菌による銅イオン含有フェノールの処理の効果をゲルビーズ内へのフェノールおよび銅イオンの浸透の動的挙動などから検討した。ゲルビーズ内のフェノールと銅イオンの濃度分布を測定した結果, ゲルビーズ中心部では銅イオン濃度が低いためにフェノール菌の増殖阻害のない領域が存在し, この領域ではフェノールが比較的容易に処理できることがわかった。固定化菌は1~10mg/lの比較的高濃度の銅イオン含有フェノールをほぼ完全に分解した。固定化ゲルビーズ内の菌の増殖やフェノールの処理を表す数式モデルが提出され, 回分処理における計算値が実験的に検証された。固定化菌は回分処理だけでなく連続処理でも銅イオン含有フェノールを効果的に処理できることが示唆された。