A Case of Small Cell Carcinoma of the Lung with Intramedullary Metastases Diagnosed by MRI.
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症例は79歳男性. 右上下肢の脱力感を主訴に近医を受診したところ, 左肺門部の腫瘤影と多発性脳腫瘤を指摘され, 当院に紹介入院となった. 経気管支肺生検にて肺小細胞癌と診断され, 諸検査 (Gaシンチ, 骨シンチ, 腹部CT) の結果, 転移巣は脳にのみ認められた (T4N0M1). 全身化学療法 (CBDCA, VP-16) 及び全脳照射 (40Gy) を施行し, PRを得て退院となった. しかし約4カ月後, 今度は両側の下肢脱力による歩行障害を来たし, 再入院となった. 両下肢麻痺と深部知覚障害の存在は頭蓋内病変のみでは説明できず, 脊髄のMRI検査を施行したところ, Th8, Th10レベルの2カ所に脊髄内転移を認めた. 3回施行した腰椎穿刺液の細胞診検査は陰性であり, 血行性の脊髄内転移が疑われた. 肺癌の脊髄内転移症例の報告は少なく, 特に生存中に脊髄内転移を診断しえたとする報告例は極めてまれであり, ここに報告した.
[1] N. Saijo,et al. Intradural parenchymal involvement in the spinal subarachnoid space associated with primary lung cancer , 1993, Cancer.
[2] J. Chason,et al. Metastatic carcinoma in the central nervous system and dorsal root ganglia. A prospective autopsy study , 1963, Cancer.
[3] R. Terry,et al. Experiences with metastatic neoplasms involving the spinal cord , 1959, Neurology.