The Telomerization and Copoymerization of Diallyl Ether

ジアリルエーテル(DAE)の重合中における環化の可能性を検討するため,四塩化炭素やクロロホルム中でテロメリゼーションを行ない,DAE,溶媒各1分子よりなる環状生成物が,それぞれ得られた。クロロホルム中で得たものは,分析,IR,NMRスペクトルなどよりみて, 〓の構造をもつものと思われる。これは環化のさい,6員環よりも5員環が優先して生じたことを示している。つぎに2-メチル-5-ビニルピリジン(MVP),アクリロニトリル(AN)と共重合を行ない, つぎの反応性比(MRR)を得た。DAEのアリル基(M1)-MVPγ1=0,γ2=80(70℃ )D A E のアリル基(M1)-ANγ1=0.01±0.01,γ2=4.9±0.3(80℃ )MVPとの共重合では,DAEの反応性は極めて小さく,むしろ連鎖移動剤として働く傾向を示し,みかけの連鎖移動定数比Cs=2.14×10-3を得た。