Board-certificated Physiatrists and Functional Recovery after Hip Fracture

近年,リハビリテーション(以下,リハ)医 のかかわりがリハ医療の質を高めるとの報告が 増えている.日本リハ・データベース1)を用い た検討では,脳卒中急性期患者に対し,リハ科 専門医が関わると訓練量やカンファレンス回数 が増え,在院日数の短縮,在宅復帰率の向上, 日常生活動作(activities of daily living,以下 ADL)の向上につながるとの結果であった2). また,アメリカの traumatic brain injury model systems のデータを用いた検討では,リハ医 のかかわりが脳外傷患者の ADL 改善に寄与し たとも報告されている3).われわれは大腿骨近 位部骨折患者に対するリハ科専門医の効果を “Impact of board-certificated physiatrists on rehabilitation outcomes in elderly patients after hip fracture:an observational study using the Japan Rehabilitation Database”と題し,Geriatrics & Gerontology International にて報告し た4). 本稿ではわれわれの報告を中心に,大腿骨近 位部骨折へのリハ科専門医の関与と機能改善に ついて再考することとする.