SUPERSELECTIVE ARTERIAL INFUSION AND CONCOMITANT RADIOTHERAPY FOR ADVANCED HEAD AND NECK CANCER

Robbins の原法にほぼ準じて大量シスプラチン (100~120mg/m2) の超選択的動注療法と照射の同時併用療法を切除不能, 手術拒否の進行癌新鮮例44例に対して行った。原発巣のCRが38.6%, PRが56.8%, 奏効率は95.4%で, 原発巣の progression free survival (2年) は全体で66.9%, 新しいUICC分類のT4b例でも57%が得られた。しかし粗生存率 (2年) は全体で52.4%であった。有害事象は, 脳神経麻痺, 菌血症などの合併症が出現する場合はあったが, 粘膜炎を含めて概ね許容範囲のものと考えられた。局所に集中的に大量のシスプラチンを投与できる超選択的動注療法は非常に効果の高い治療法であり, 切除不能例でも治癒を期待できる方法であるが, 今後は長期の治療成績, 晩期の合併症を明らかにし, 適応を確立していくことが必要である。