Measuring the Moisture Diffusion Coefficient of Some Grains of an Anomalous Shapes

典型的な固体 の乾燥 は(1)材料予熱期間,(2)恒 率乾燥期 間,(3)減 率乾燥期 間の3段 階を経 て行なわれ るが1),穀 類 の乾燥にあ っては,収 穫 時の高含水率の ものを貯蔵に 必要な低含水 率まで,乾 燥 させるに必要な乾燥時間の う ち,そ のほ とんどが減 率乾燥期 間 と考え られ る。 したが って穀類乾燥 の研究 に際 しては,こ の減率乾燥 を支配す る機構や因子 を くわ しく知 ることは,き わめて 重要 と考 え られ る。 さて,こ の減率乾燥 は固体 中の水分 の拡散が乾燥を支 配す るよ うに な った状態だ と考え られ てお り,Hendersonら に よって この ことが明 らかに された2)。 Hendersonら はそ の研究 で穀類 の乾 燥の方程 式 を 拡 散の方程式 で示 し,ま た拡散係数を求めたが,そ れは球 や立方体 のよ うな数 学的に簡単な場合であ った。 ところで拡散 係数は対象 とす る物質を数学的に簡単 な 形状 に成形 して測定す ることがで きるが,こ こで問題 と している拡散 係数は物体を構成 してい る物質が拡散係数 に関 して等方 等質 と仮定 して定義 した有効拡散係数 であ って,物 体 の成形に よって変動が起 り,ま た穀類 の大 き さは小 さく測定に必要 な多量 の成形は きわ めて困難 であ る。 筆 者 らは先にRE.Smith3)ら が 行な った 任意形状物 体 の熱 伝導 の研究に着 目し,拡 散 と熱伝導 のアナ ロジー を利用 して 自然 の形状におい て水分拡散係数 を測定 し, また 自然の形状におけ る穀類 の減率乾燥 の簡単 な数学 的 表現の可能性を示 した 。 さて,拡 散係数は穀類 の乾燥 曲線 を測定 しこの曲線を 決定す るパラメタに よって計 算が行 なわれ る。 ここで行 な う乾燥は薄層 の場合 であって,3つ のパ ラメタにその 乾燥曲線が表示 できる。このよ うなパ ラメタの決定 は全 観測定点を利用 して最小二乗法 を利 用 して求め るのが最 も理想的 である。 Henderson4)ら は この未知数は3ケ の方程式か ら解 け ることを利用 し,乾 燥 曲線 中の3点 を利用 して3つ のパ ラメタを計算 した 。 しか しこれは3観 測定点 の とり方 に よってパラメタに誤差 を生ず る。渡辺5)ら は一 部に最小 二乗 法を適用 した 。