Visualization of sound fields for architectural acoustics and environmental noise control

ただし,p(t):音 圧,u(t):粒 子速度. (1)式に示されるように,音 響インテンシテ ィを測定す るためには音圧 と粒子速度 を同時 に計測する必要がある. 粒子速度は直接測定す ることが難 しいため,近 接す る2 点の音圧の差分を基 に近似的に求める方法が とられるこ とが多い.音 響インテンシティ計測では,音 の強 さと方 向が同時に得 られ るため,多 点で計測 した結果をベク ト ル図 として図示すれば空間的な音響エネルギーの流れを 視覚的に確認することができる. 2.1楽 器からの音響放射特性の測定例 Fig.1は,チ ェロからの放射音(第2弦 を加振)を 音 響 インテンシティ計測法 によ り計測 した結果 であ る1). 基音(144Hz)が 含 まれ る160Hz帯 域ではf字 孔 を中 心に一様 な放射 となって いるが,第2倍 音が含 まれ る 315Hz帯 域では音が吸 い込 まれ る部分 も見 られる.こ のように,音 響インテンシティ法によれば複雑な音の放 射特性 を非常に明解に表現できるので,音 響放射 ・伝搬 メカニズムを理解する際に有効である. 2.2窓 サ ッシか らの透過音の可視化 建築音響 における音響イ ンテンシティ法の応用 として, 窓サ ッシか らの音響透過を測定 した例2)を示す.壁 構造 や建具などの遮音性能を示す音響透過損失の測定は,通 常2つ の残響室 を用いる方法が とられるが,音 響インテ ンシティ法 を用いる場合は受音室 を無響室 とし(Fig.2