STATISTICAL STUDY ON COEFFICIENT OF EFFECTIVE WALL-LENGTH CALCULATED BY CYCLIC LOADING TEST OF MUD WALLS
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****京都工芸繊維大学デザイン・建築学系 講師・博(学術) Lecturer, Faculty of Design and Architecture, Kyoto Institute of Technology, Ph.D. ****日総建・修士(工学)(元京都工芸繊維大学大学院生) NISSOKEN Architects/Engineers, M.Eng. ****西宮市役所・学士(工学) ****京都工芸繊維大学 理事・副学長・博(工学) Trustee, Vice President, Kyoto Institute of Technology, D.Eng. 1. はじめに 現在,土壁の壁倍率は建築基準法施行令で定める 0.5である.昭 和 56年建設省告示第 1100号が平成 15年国土交通省告示第 1543号 (以下,告示と呼ぶ)で改正され,そこで定める仕様とすれば土壁 の壁倍率を 1.0や 1.5とすることができる.一方,本論で対象とし た 1990年以降 1)~ の実験結果では壁倍率は 0.5を超えており,土 壁の耐力壁としての性能を再評価できる可能性がある.ただし,実 験された土壁の仕様は様々に異なっているため,評価にあたっては, 土壁における仕様規定の定め方を含む検討が必要である. これまで,土壁の耐震性能を把握するため,数多くの実験的研究 1) ~ がなされてきた.土壁は構法や壁土の強度に地域的な特徴があ り,土壁の耐力もそれぞれに異なると予想されるため地域毎の土壁 を製作することで性能評価をする必要があった.筆者の一部らも土 壁の地域性について,京土壁 ,土佐漆喰壁 ,北陸地方 の土壁 ,飛騨高山の土壁 の実験を行ってきた.大橋ら ,村上 ら も土壁の地域性について調べており,中尾ら は土壁に生じる 最大せん断応力のばらつきについて調べている.さらに,土壁につ いての実験結果等が示された鈴木・後藤らの緑の列島ネットワーク 報告書 40)~ もある. これらの実験成果は,それぞれ特定の仕様に基づく土壁の性能を 評価している.本論文では全面土壁の繰り返し載荷実験の報告を収 集し,それらの耐力,壁倍率算出に関わる必要値を算定するととも に,仕様の違い等の影響について統計的に検討した結果を示す.こ れにより,一連の全面土壁に関する実験的研究 1)~ から性能と仕 様の関係が一覧として整理される.土壁の性能を整理するにあたり, 木造住宅の壁量計算に用いられる壁倍率に着目することで,左官技 術者や設計者に基本情報を提供する.