Spectral and 3D Measurement by Drone-Based Remote Sensing of Farmland

近年,ドローン(UAV,UAS)の性能の進歩と普及は 著しく,広範な用途での活用が期待されている.一方,安 全な利用のためには環境整備が不可欠であり,各国で法的 制度や管制システムの整備が急速に進められつつある. わが国でも 2015 年 12 月に改正航空法(国土交通省)によ って「無人航空機」が初めて明確に定義され,その後も飛 行に関わる法規制の改良が進んでいる.また,農薬散布な どの各応用分野でも無人ヘリコプターを想定されてつくら れていた規制の枠組みが,先進的な固定翼やマルチロータ タイプのドローン技術をより高度に活用できるように緩和 されつつある.このような環境整備の下,土木測量,物 流,空撮,インフラ点検,農薬散布などさまざまな用途で の産業利用が進みつつあり,リモートセンシングのプラッ トフォームの一つとしても本格活用への環境が整ってき た. 本稿では,特にスマート農業/精密農業への応用に向け たドローンリモートセンシングの可能性について,筆者ら の研究を踏まえつつ解説する.