Study on Improvement of Estimation Accuracy of a Shinkansen Passenger Simulator
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(1)推計処理使用データ判定 入場(改札)側データと出場(集札)側データのどちらを乗 車列車判定に使用するかを判定する。通常は降車から出場 するまでの時間のばらつきが少ない出場側データを利用する 列車運行におけるお客さま流動を精緻に把握することは、 輸送改善施策の企画、立案にとても重要である。新幹線自 動改札機システムでは、改札機の通過ログデータ(改札機 データ)に個々のお客さまが投入した乗車券類の情報(乗車 データ)を記録保持している。その項目は、入出場駅、時刻 や乗車券、特急券情報、券種情報など多岐に渡る。 著者らは、この乗車データと列車の運転時刻を組み合わ せることにより、新幹線における列車別、座席種類別の乗 車人員を推計するアルゴリズムを研究し、このアルゴリズムを 実装した新幹線乗車人員シミュレータのプロトタイプを開発し た。また、乗込み調査によって得られた乗車人員の実測値 を用いて推計結果の精度検証を行い、段階的に推計精度 の向上に取組んできた。 乗車人員の報告(ノリホ)は、指定された調査区間(ノリホ 区間)でお客さまが最大何人乗車していたかという「断面」 の輸送量指標である。本アルゴリズムによる推計方法は、こ れに加えてお客さまがどこからどこまで乗車したかという OriginとDestination(OD)のデータを得ることができ、乗車 人員とODデータを組み合わせることにより精緻な分析が可能 となる。本稿では、2002年度から2004年度にかけて実施し た先行研究のノウハウをもとに、2014年度と2015年度に実施 した各研究における推計精度向上とその精度検証について、 それぞれ記述する。