[Pulmonary actinomycosis with fungus ball within a small cavity].

症例は72歳, 男性. 血痰を主訴に来院. 来院時の胸部単純CT写真では, 右肺S6に1cmの空洞陰影とその周囲に小粒状陰影を認めた. その後, 空洞陰影は壁の石灰化・壁肥厚をきたし, 空洞内に球状陰影の形成を認めた. 気管支鏡検査等を行ったが診断には至らなかったため胸腔鏡下肺切除術 (VATS) を試行し, 肺放線菌症と診断した. 胸部高分解能CTで興味ある経過を観察し得た一例で, その進展様式を考える上で興味深く若干の考察を交えて報告する.