The Proposal of Control Device of User-Friendly Electrically Powered Wheelchair.

1.は じめ に 電動車いすの乗 り心地の改善が求められている.電 動車 いすの乗 り心地には様々な要因が影響 しているが,操 作性 に注目した場合,こ れまで電動車いすの制御の分野で多 く の研究があるが,ヒ トと電動車いすのインターフェースも また重要な要因となる(1).電動車いすの操作素子として多 く 用い られているジョイスティックは,手 もとの僅かな操作 で前後,停 止,旋 回の速度指令が可能であ り,非 常に有力 な操作素子である.し かしなが ら,微 妙な操作を要求する ため手先に障害を持つ障害者や,高 齢者にとって,習 得は 容易ではない.ま た,筋 力が衰えるなど,手 動車いすから 移行する場合には,手 動車いすの操作で形成されたメンタ ルモデルを活用するため,両 手でジョイスティックを操作 した方が移行が容易であると考えられる.本 研究では,電 動車いすの両手で操作する操作素子について実験的に検討 する. 2.入 力イ ンター フェース 市販の電動車いすのほとん どはジ ョイスティックを操作 素子 として採用 している.ジ ョイスティックはスティック の変位を検出して操作量とする入力素子である.他 に力を 検出す るものな ど考え られるが,本 研究では,ジ ョイス ティックを左右に配置 し,2つ のジ ョイスティックで電動 車いすを操作することを考える.以 下の3種 類の操作法に ついて検討 した. 方法1:従 来の電動車いす同様,利 き手でジョイスティック を操作する方法(Dominant). 方法2:手 動車いすからの移行を考慮 して,左 右のジョイス ティックの前後方向の傾斜角を直接左右の駆動輪の 速度指令 とする方法(Direct). 方法3:ジ ョイスティックの微妙な操作における誤差を平均 化するため,左 右のジ ョイスティックの指令値を平 均する方法(Average). 3.操 作性 評価 電動車いすの操作性を評価するためFig.1の 課題を用い た.Task1は 直進性の評価であ り,20mの 直線の目標軌道 からの変位を積分 して比較した.Task2は2m間 隔に置かれ た障害物を交互に回避するスラローム試験であり所要時間