Robust Fault Diagnosis for the Chemical Plant Based on the Qualitative Model

長さ・符号付有向グラフを用いた異常診断法には, 異常が伝搬するのに要する時間 (異常の伝搬遅れ) に含まれる誤差が診断結果に及ぼす影響を定量的に評価できないという欠点がある.本研究では, 異常の伝搬遅れをファジィ数で表現することにより, 真の原因となる帰属度を原因の候補に与える異常診断法を提案し, また, 診断精度を定量的に評価するために, 診断結果の情報量の概念を提案する.さらに, ミニプラントに本異常診断法を適用した実験を行い, 異常の伝搬遅れに含まれる誤差が診断結果の情報量に及ぼす影響を評価することにより, 本診断法の診断精度が異常の伝搬遅れに含まれる誤差に対して頑健であることを示す.