Special Articles on Chemistry and Technology for Recycling Inorganic and Organic Materials. Process Development of Ethanol Production from Lignocellulosic Wastes using Thermophilic Anaerobes.

農林産廃棄物中のセルロース成分をエタノールに変換するプロセスの開発を実施した。針葉樹のスギ悌および広葉樹のシラカバを原料として,水蒸気による爆砕処理を行った。スギおよびシラカバの爆砕物および市販セルロースを原料として,好熱性嫌気性細菌による発酵試験を行った。スギを40kg/cm2G(250℃)の飽和水蒸気で10分間蒸煮し爆砕すると,糖化性セルロース成分の回収率が最大となり,ホロセルロース回収率は43%,爆砕物の酵素糖化率は90%であった。シラカバでは,22kg/cm2G(220℃)の飽和水蒸気による10分間の処理が最適で,ホロセルロース回収率は51%・爆砕物の酵素糖化率は94%であった。温泉土壌から薪規に分離したClostridium thermoeellum HS-1を用いて,60℃ の嫌気条件下で発酵試験を行った。スギ爆砕物を原料とし,初期ホロセルロース濃度を20g/lとして発酵させた結果・0.64vo1%のエタノールが生成し発酵収率は45%であった。シラカバ爆砕物では,同様に0.74vo1%のエタノールが生成し発酵収率は52%であった。市販のセルロースでは,初期セルロース濃度を809μとして発酵させると,2.71vol%のエタノールが生成し発酵収率は48%であった。