3-dimensional Stress Analysis of MOD inlay Retainer for Fixed Partial Dentures and Abutment tooth with Finite Element Method

固定性架工義歯 の支台装置,架 工歯 および支台歯な ど の力学的挙動を究明す るこ とは,欠 損補綴法の選択や, 設計法 の改良に関 し重要な示唆 を与えるもので,従 来か らも外側性支台装置,と くに全部被覆冠支台装置 を用い た固定性架工義歯についての力学的研究は数多 くなされ てきた1~4).一方,固 定性架工義歯 の支台装置に関 して Smyd(1961)5)は,力 学的見地か ら外側性支台装置が安 全 であると報告 しているが,そ の反面固定性架工義歯 に 内側性支台装置 を用いるときには,歯 肉に対す る為害作 用 が少な くなるな どの利点 が挙げ られ6),Thom(1950)7) は,保 持形態お よび抵抗形態 な どを十分 に考慮す るなら ば,イ ン レー も固定性架工義歯の支台装置 としてか な り 有効 なものであると述べている。 内側性支台装置 としては,2級 イン レー,と くにMOD イ ンレーが推賞 され,Mondelliら(1973,1974)8,9)は, 種 々の形態 をもつMODイ ンレー につ い て,窩 洞形態 の差 がイ ンレーの変形および保持力 に及ぼす影響 を検討 してい る。 しか し,こ の報告 も固定性架工義歯 の支 台装 置 としてでは なく,イ ン レー を単独で用 い る場合 につ い ての調査 にとどま り,内 側性支台装 置を用 いた固定性架 工義歯 の力学的研究 は,従 来か らあ ま りな され てい な い. そこで今回,固 定性架工義歯 に内側性支台装置 を使用 する場合の力学的諸問題 を解明す るための基礎的実験 と して,MODイ ンレーを対象 と し,有 限要素法によ る3 次元応 力解析 を行つたので報告す る.