A CROSS-SECTIONAL ANALYSIS OF URBAN STRUCTURE AND AIR POLLUTANTS EMISSIONS FROM URBAN PASSENGER TRANSPORT

本研究の目的は, 都市旅客交通からのCO, NOx, PM, CO2排出を対象に, 環境負荷量と都市構造との関連に関する都市横断的知見を得ることである. まず, 世界の都市において環境負荷量が異なる要因を解析した. 結果, すべての物質について, 交通量が環境負荷量の都市間差異を最も説明することが示された. 続いて, 交通需要量を人口密度, 都市面積等の変数を用いて説明する交通需要モデルを構築した. 交通需要モデルおよび排出係数モデルを用いた感度分析の結果, 人口密度を20%増加させた場合, 面積あたりNOx排出量は6.2%~25.8%増加し, 一人あたりCO2排出量は3.1%~11.3%減少することが示された. 一人あたりCO2排出量減少率は, 乗用車トリップ分担率が60%程度の都市で大きいことが示された.