Anisotropy of the Static Friction of Plain-woven Filament Fabrics

目的 フィラメント平織物どうしの静摩擦の異方性について実験を行ない, 織物の幾何学的構造がどのように影響するかを検討する. 成果 (1) 摩擦力をF,法圧力をNとし, k, nを定数とすると, F=kNnの式は, フィラメント平織物どうしのすべての偏向角の静摩擦についても成立する.そして接触する高クラウン部どうしのフィラメントが平行で, 互いにひっかかり作用のあるとき, kはとくに大きな値を示すと考えられる. (2) 織物の方向摩擦差を定義して, その有意義なことを示した. (3) 実験結果から得た方向摩擦差と織物幾何学から求めた方向摩擦差を比較して, とくに方向性の少ないものを除き, 同一傾向にあることが知られた. (4) 織物構造から解析して得られるクラウンの摩擦方向の構造条件が, 方向性を左右すると考えられる.

[1]  David Tabor,et al.  Friction in Textiles , 2013, Nature.