Efforts to a Creative Manufacturing Education in the Faculty of Engineering in Ibaraki University

近年,若者がものをつくるという体験や経験をする 機会が極端に少なくなり,ものづくりを基礎とした科 学技術の進歩に大きな影響が懸念されている.我が国 の科学技術や産業社会の持続的発展のためには,創造 性,主体性,積極性,問題解決能力をもつ人材の育成 が不可欠である.このような背景から,現在,多くの 高専や大学の工学系学部で幅広い専門知識を有しかつ 協調性を備えた技術者の育成を目的として様々な“も のづくり教育”が実践されている1)-3). 筆者らも,平成12年度から基礎学力および実践力 の確保を主目的として学生の知的好奇心を刺激するよ うな自らが参加して実践し,理解するインタラクティ ブな授業を取り入れるとともに,講義,製図,実習な どと有機的に組み合わされるようなデザイン教育関連 の授業体系を構築した.本教育体系の主授業科目とし て,平成13年度に2年次対象に“ものづくり”創造教 育として機械工学実習IIを開講し,座学ではなく体験 型,教えるのではなく学ぶ,をキーワードとして,学 生がものづくりの体験を通して専門知識や方法を学ぶ ことの楽しさや,自分のアイディアや夢を実現するプ ログラムを実践している. 本報告では,“ものづくり創造教育”(機械工学実習 II,2年次後期開講)の教育効果をさらに高めるため に,1教育プログラムの開発と成績評価,2教育効果 の調査,3プログラムの公開,を検討した結果を述べ る.