デビトライト (六ケイ酸三カルシウム二ナトリウム) Ca3Na2Si6O16の結晶構造
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ソーダ石灰ガラスから失透する鉱物の一つである, デビトライトの結晶構造を単結晶X線法で解析した. Na2MoO4を融剤として, 白金るつぼ中で910℃で193時間保持して1×0.008×0.008cmの単結晶を作った. この結晶は三斜晶系で空間群はP1, 構造式はCa[5]Ca2[6]Na[6]Na[7]Si6[4]O16である. 本結晶のケイ酸塩陰イオン群はワラストナイト結晶を構成する3個のSiO4を周期とする単鎖4本が縮合した4重鎖である. この4重鎖はc軸方向に並び, 各々はCa2+, Na+両イオンのみで相互に結合している. この結晶は4員環, 6員環及び8員環を含む. Belovによると, 半径の大きい陽イオンや中程度の半径の陽イオンを含むケイ酸塩群中にはこれら3種類の環と同等のものがしばしば存在する. SiO4 4面体は少しひずんでおり, Si-Onb結合がSi-Ob結合より短い. Ca2+とNa+の陽イオン間距離は3.5Åと4.0Åの付近に集中している.
[1] N. V. Belov. Crystal chemistry of large-cation silicates , 1963 .
[2] G. D. Rieck,et al. International tables for X-ray crystallography , 1962 .