A Platform for Recognizing Interactive Behavior on Human-Robot Interaction

ロボットが人に対して安心・安全かつ適切な行動をとる ためには,周囲状況や人の位置・行動を認識する対話行動 認識が不可欠である.対話行動認識が簡易に実現できるプ ラットフォームができれば,ある対話空間内で対話が起きて いる場所(where)や話している話者が誰(who)で,どの ロボット(whom)と,何(what)についていつ(when) どのように(how)対話を行っていたか等,5W1Hに関す る詳細な属性情報(ここでは,この属性情報を「対話行動 の基本要素」と呼ぶ)を構造化することが可能になる.す なわち,コミュニケーションに関する究極の環境知能を構 築することができ,教育,医療,社会活動,災害復旧・復 興など様々な分野での応用が期待できる. これまでに,人ロボット共生の研究 [1]では,対話行動認 識のために,人の日常的な行動を計測するユビキタスセン シング技術,ロボットとユビキタスセンシングと連携する ネットワークロボット技術などが検討されている.その検 討の結果,様々な分野に適用する場合に,量的問題と質的 問題が指摘されている.量的な問題として,計測領域の広 さに比例してセンサの数が多くなると,設置およびキャリ ブレーション作業が煩雑になる問題がある.これに対して は,複数のセンサから計測される距離データの相関関係を 用いることによって,設置とキャリブレーションの両方を 簡易にした技術が開発されている [2]. もう一つの質的問題として,センシングレベルが,人の 位置計測および位置情報に基づく行動認識レベル(止まっ ている,ゆっくり歩く,急ぎ足で歩くなど)にとどまって いて [3],上記の対話行動の基本要素を抽出するために必要