DEVELOPMENT OF THE PASSIVE NEGATIVE STIFFNESS FRICTION DEVICE AND ITS VERIFICATION TESTS THROUGH SHAKING TABLE

本研究では,構造物の絶対応答の低減に効果を有するとされる負剛性制御を,センサーや制御装置を用いないパッシブ装置により実現することが可能な負剛性摩擦ダンパーを開発した.このダンパーは,一般的に用いられている球面すべり支承と同様の機構を有するが,曲率を負に設定することで容易かつ安価に負剛性を発揮させることが可能である.本研究では,提案するダンパーの基本的な原理を明らかにするとともに,小型の試験体を製作し,桁模型を用いた振動台実験によりダンパーの動的挙動を検証した.その結果,提案したダンパーは曲率および作用死荷重から定まる負剛性を良好な精度で発揮することが可能であり,地震動作用下において桁の絶対加速度応答を大幅に低減可能であることを実験的に明らかにした.