Improvement of Bitterness Membrane for Medicine of the Taste Sensor
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はじめに 苦味センサ(BT0)は、脂質 phosphoric acid di-n-decyl ester (PADE) と可塑剤 bis(1-butylpentyl) adipate (BBPA), tributyl o-acetylcitrate (TBAC)と支持材 polyvinyl chloride(PVC)を混合して作製した。膜を苦味 物質の受容部とし、この脂質膜の電位応答から医薬品の苦味を数値化する。Fig. 1に示すように、他の 味物質に応答せず、苦味を呈する医薬品のみに応答する 。更に、Fig. 2に示すように、センサの出力 は人間官能値とよく一致していることが分かった 。しかし、BT0センサは室温保存でセンサ応答が減 少し、2 年間で感度がほぼゼロまで下がるという問題があった。そこで、我々は BT0 センサ膜の改良 を目的として、BT0膜の劣化原因の分析を行った。 実験方法 BT0 膜の劣化に寄与する環境条件を明らかにするために、酸素、湿度といった保管条件を変更し、 加速劣化実験を行った。加速劣化実験として、温度 45度および湿度 95%の恒温室でセンサ膜を一ヶ月 放置した。劣化後のセンサ膜をセンサ化し、0.1 mMの塩酸キニーネサンプルを測定した。 脂質と可塑剤が膜の劣化に及ばす影響を明らかにするために、PADE、TBAC、BBPA を異なる組成 比で製膜し、加速劣化実験を行った。その後、最終濃度が一致するように未劣化試薬を混合して、BT0 膜を再製膜した。最後に、再製膜で 0.1 mMの塩酸キニーネサンプルを測定した。 結果と考察 異なる酸素条件下においても、センサは同程度のセンサ応答を示した。また、防湿保管下、劣化実 験前後のセンサ応答も同程度であった。一方、保管湿度が高いほど、センサ応答が減少する傾向にあ った。そのため、湿度が BT0膜劣化に強く寄与すると考えた。 加速劣化させた脂質を用い、再製膜したセンサ膜は、センサ応答が僅かに減少した。可塑剤だけを 加速劣化させた膜ではセンサ応答は減少しなかった。そして、脂質と可塑剤を混ぜて加速劣化させた 場合は、センサ応答が大きく減少した。そのため、可塑剤が BT0膜の劣化を促進したと考えられた。 発表では脂質と可塑剤の分量が膜劣化への影響を比較した結果もあわせて報告する。