Force Control of Human-Assist System using Pneumatic Artificial Muscles

ロボットが人と共存しながら利活用されるには,まず人 間–機械間の力学的インタラクションを適切に処理する制御 系が必要である.さらに,人間と機械が協調する系におい ては制御系が人からロボットへの入力やロボットから人へ の情報提示を司るインタフェースとしての役割をいかに果 たすかが課題となる.力制御はこれらの課題を両立する上 で鍵となる技術である.力フィードバックを含む剛性制御や ハイブリッド制御は古くから研究が進められており,今で も多くのロボット制御系に実装されている [1] [2].フィード バック制御の帯域を高めることで高い環境適応性能を得る ことも可能であるが,例えば衝突など,多くの高周波成分 を含む現象まで含めて外力を制御するのは困難であり,ロ ボットの環境適応を妨げる要因となっている. ロボットが外力を制御する上での最も基本的な課題とし てバックドライバビリティが挙げられる.ここでバックド ライバビリティとはロボットに作用する外力によって減速 機構を介した動力側の出力軸が動作する度合いを表すもの であり,現在もこれをいかに確保するかについて世界中で 様々な検証が進められている [3].その手法として,空気圧 人工筋 [4]~[6],電気静油圧アクチュエータ [7],リニアモー タ [8] [9]の採用などが検討されている.これらはいずれも 高速低トルクであるモータの回転をいかに減速し,高トル クを得るか,という課題を扱うものである.一般的なモータ を用いたものとしては弾性要素を出力側に挿入する Series